悪質起業を受講し高額の受講料払えず借金をする若者が増加

若者がSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通して知り合った相手から起業家育成セミナーに勧誘され、高額の受講料を請求されてトラブルになるケースが相次いでいる。内容が乏しい上に受講料は高額で、消費者金融からの借金で支払わされる事例も目立つ。全国の消費生活センターなどに寄せられた相談は昨年までの7年間で5倍以上に増えており、国民生活センターはSNSを介した新たな消費者トラブルとみて勧誘に応じないよう呼びかけている。【平川昌範】

 国民生活センターによると、SNSで知り合った相手に起業家や経営者向けなどのセミナーに勧誘されたとする全国の18〜24歳からの相談は、09年度19件▽10年度34件▽11年度59件▽12年度100件▽13年度102件▽14年度110件▽15年度128件−−と増加。今年度も9月27日現在で83件寄せられた。09年度から現在までに払われた受講料の総額は約2億5500万円に上り、1人当たり平均額は約50万円だった。

 セミナーは、具体的な起業の方法や経営知識を学ぶ講義とは程遠く、中には占いが中心の内容もあった。相談は首都圏や大阪、福岡など大都市圏に集中しており、同センターの担当者は「若者の消費者トラブルは昔からあるが、勧誘の場は大学のサークルなどが多かった。SNSの普及で勧誘方法が変化している」と警鐘を鳴らす。

 受講料を支払えない若者に対しては、消費者金融から借り入れさせる手口も横行している。定職に就いていないため借金できない場合は、実際は働いていないのに勤務しているように装って在籍の問い合わせに応じたり、偽の源泉徴収票を発行したりする「アリバイ会社」の利用を勧めるケースもあるという。

 今年3月に消費生活センターに相談した九州北部の20代男性は、スマートフォンのSNSアプリで知り合った相手と喫茶店で会い、受講料130万円の起業セミナーの勧誘を受けた。「アリバイ会社」を紹介されて消費者金融で借金もしたが、受講したセミナーは起業につながるような内容ではなかった。

 福岡県内の予備校生ら6人は昨年9月と今年3月、セミナーに勧誘されて多額の受講料をだまし取られたとして、セミナー運営会社「primo(プリモ)」(福岡市)などを相手取り、総額約730万円の損害賠償を求めて福岡地裁に提訴した。地裁は9月30日、「組織ぐるみで詐欺行為をした」として同社と経営者らに全額を支払うよう命じた。

 原告代理人の西岡里恵弁護士によると、同社は社名を変えて同様の勧誘を続けているとみられ、後継会社を相手取った提訴も検討している。原告の一人で受講料として約130万円を支払った県内の20代男性は「相手の向上心を利用する手口は許せない。これ以上、被害が広がらないでほしい」と話した。

 国民生活センターの担当者は「若者の社会経験の乏しさや起業への憧れにつけ込んだ行為だ。勧誘をうのみにせず、家族などに相談し、支払い能力を超えた借り入れはしないでほしい」と訴える。

起業をする前の起業セミナーにいって高額の受講料を払うって・・・、その時点で起業に向いてない気がします。130万円でビジネスを始めて失敗したほうがまだましですよ。

 

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