奄美市名瀬小浜町で男性(奥田静男さん)が頭から血を流し死亡、事件の可能性も

6日午前7時15分ごろ、鹿児島県奄美市名瀬小浜町の民家で男性が頭から血を流して倒れているのが見つかった。男性は「鹿児島県原爆被爆者福祉協議会奄美支部」(2008年解散)の元支部長、奥田静男さん(89)で、間もなく死亡が確認された。大量の出血があり、鹿児島県警は殺人事件の疑いもあるとみて捜査を始めた。

 県警によると、奥田さんは次男(59)と2人暮らし。次男が5日夕、奥田さんの姿を確認していたが、6日早朝、家の中にいないのに気付き捜したところ、自宅車庫に止めてあった軽乗用車の横に、横向きで倒れていた。

 奥田さんは奄美地方出身。戦時中、工員として徴用され長崎市に住んでいた。1945年8月9日、爆心地から約3・2キロの三菱重工長崎造船所で被爆。爆心地近くの叔母宅では顔が焼けた兄(当時28歳)らが亡くなっていた。姉(同26歳)は工場で被爆して重傷を負い、髪の毛が抜け高熱に苦しみながら間もなく死亡。こうした体験を14年の毎日新聞の取材に、涙ながらに語っていた。

 奄美地方には同じような被爆者が多かったが、53年まで米軍統治下にあったこともあり日が当たらなかった。81年に鹿児島県原爆被爆者福祉協議会奄美支部が設立され、被爆者健康手帳を取得するための掘り起こしが進んだ。奥田さんも84年に手帳を取得。地元の中学などで被爆体験を語り、04年から最後の支部長を務めた。

 近所の女性は「面倒見がよく、トラブルに巻き込まれることは考えられない人だった。事件だとしたら怖い」と話した

 

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